リハビリ26―8回目のリハビリ
今回は、新しい試みを行った。
理学療法士のY士はどこからか、青いスポンジの様な台を持ってきた。 縦横40cm×60cm、厚みが5cm程であろうか? Y士はそれを床に置き、
「この上で立ってみて下さい」
と、私に促した。 靴下のまま乗ってみたら、柔らかく、不思議な感触だった。 スポンジは乗るとペチャンコになってしまうが、これは抵抗がある。 しかし、力の掛かった部分は沈んで行く・・ 塑性流動と言うのだろうか?
まぁ、多少重心位置を調整すれば、立っている事はさほど難しくもない。 すると今度は、
「じゃぁ、目を瞑ってみてください」
とY士が言うので、目を閉じた。 流石にバランスはとり難くなったものの、脚の位置を変えるまでには至らなかった。
バランスの練習には、良い道具かも知れない。 否、バランスの練習をさせたのではなく、バランス能力(姿勢反射)を見たかったのかも知れない。
―――――――――――――――――――――――
Y士はこれまで、個人的な事は訊いたことがなかったが、今回はこんな会話をした。
「○○さん、趣味は、なんですか?」
「園芸です。」
「園芸?」
「そうです、特に芝生を・・ そうですねぇ、この両方の部屋を併せた倍位の面積はあります。」
「倍も? サッカーができるじゃないですか!」
「サッカーは無理でも、ゲートボール位は・・ そこを乗用の芝刈り機で刈って行くんです」
「乗用・・ ですか! いいなぁ・・ 息子さんは医学生だし・」
ん? 脳神経内科のI医師にしか話していない事を知っているゾー。 と言う事は、二人はデキていたんだ。 (ナイナイ)