パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ23―日の丸飛行隊

続いてY士は私の後ろに回り、両肩を抑えた。 首の運動である。 ゆっくりと首を前に倒し、元に戻す。 次に後ろに倒し、元に戻す。 ―――これを、何回か繰り返した。

 

続いてY士は、

 

   「じゃあ・・次は、平行棒の所に行って下さい」

 

と、移動を促した。 そして私に平行棒の間に入る様指示して、背側のズボンを持った。 そして、こう言ったのである。

 

   「スキーのジャンプの格好を、してみて下さい」

 

つまり、腰を落として前傾になるのであるが、Y士が私のズボンを持ったのは、私が前に倒れない様に・・である。 そして、

 

   「もっと前に・・ もっと・・ 踵を床に着けてぇー・・」

 

と言うのであるが、前傾すればする程、踵が浮いてしまう。 それでも何とか踵を戻した。 すると本当にスキーのジャンプ競技の空中姿勢みたいだ。 私は「日の丸飛行隊」になった気分だ。

 

確かに強く前傾しているので、踵を床に着けるのは難しい。 しかし競技の選手は、皆やっている。 踵が挙がるとスキー板が下がり、空気抵抗を受けて失速してしまう。

 

    ――――――――――――――――――――――

 

終了時刻が近づいて来た。 本日のリハビリの最後は、歩行姿勢の矯正である。

 

起立した私の右足を半歩前に出させ、その右足を踵で着地し、右脚全体に力を入れる様に、Y士は指示した。 そして、その右足の筋肉の緊張度を調べ、もっと力を入れる様、要請した。 すると、左膝が曲がってしまうので、これも直させた。

 

同じ事を、左右の脚を換えて実施しながら、Y士はこう言ったのである。

 

   「(○○さんは、歩く時)体重を、骨で支えていますよ。 筋肉で支えるんです!」

 

これが、本日のキモである。