パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ22―腕がワナワナ・・と

私が台に腰掛けて待っていると、Y士は部屋の隅からアイロンの様な器具を2つ探してきた。

 

近づいて来ると、それは太い握り棒の付いた台だった。 底面が金属で、アイロンの握りに相当する部分が直径78cmあり、その太い円柱に布が巻いてある。

 

Y士はそれを、私の両脇に一つづつ置き、握ってみよ…と促した。 私は腕を自然に降ろし、台に乗った器具の棒(円柱)を持った

 

   「じゃぁ、腕の力で上半身を支えてみて下さい」

 

Y士が言うので、両腕に力を込めて、尻を台から浮かせた。 そう、Y士が私の左肩のマッサージをしていたのは、この訓練のためであった。 すると、今度は、

 

   「そのまま足を(床から)持ち上げられますか?」

 

と、訊いて来た。 試しにすこしずつ、そーっと腕に力を入れると、持ち上がった。 つまり、両腕だけで全体重を支えているのだ。 流石に腕がワナワナとなった。

 

私が出来た事にいささか驚いたのか、インターバルを置いて、また試させた。 今度は足で体重を支えていない事が分かる様に、足を縮めて見せた。 但し、腕はワナワナ、上半身の筋肉はブルブルである。

 

そして、Y士は、こう言った。

 

   「・・ じゃぁ、あと6回やったら、終わりにしましょう」

 

まぁ、終わりの目標があると、頑張れる。 何とか、6回をこなせた。

 

   「少し、休憩しましょう」

 

と言いながら、Y士が質問して来た。

 

   「○○さんの(リハビリの)目標は、何ですか?」

 

私は間髪を入れず、

 

   「歩行バランス(の改善)です」

 

と答えた。きっと7月度の計画書に記入する必要があるのだろう。