パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ3―Y理学療法士

所が、定刻の10時40分になっても、呼ばれない。 リハビリの時間は1回40分と決まっているので、10時45分を過ぎた頃から、焦ってきた。

 

そこで妻が受付に照会に行くと、丁度Y理学療法士(以下、Y士と呼ぶ)が受付に立ち寄った所であった。 そして5分遅れで、初回のリハビリが開始となった。

 

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Y士は、速水もこみち風のイケメンである。 空いている台を探し、備え付けの洗濯済みタオルで清拭して、枕にペーパータオルを乗せた。

 

先ずは台の上に仰向けになり、Y士は私の色々な部位を動かしてみた。 そして次に私に動かしてみる様に促した。 この時、単に動きを観察するだけでなく、関連する筋肉の緊張度も調べていった。

 

暫くそんな診察(観察?)が続いた後、Y士は私に

 

   「それでは部屋の中を、杖を使わずに部屋の中を歩いてみて下さい」

 

と、促した。 私が歩く後ろから、Y士が様子を観察していたのが分かった。

 

今度は私が台に腰掛け、Y士がキャスター付きの丸椅子で、私の正面に座った。 そして私にY士の両肩を抑えて押す様に促した。 すると、私が椅子に座る時、ドンと落ちる様に座るのが気になった様だ。 これはパーキンソン病(症候群)の姿勢保持障害である。

 

Y士は私に、立ち上がり、座る動作を繰り返させた。 その間Y士は、私の両腕を引いた。 当然、私は深くお辞儀をする様に前屈みになりながら、繰り返す事になる。 

 

すると・・ あら不思議、腰掛ける時に動作がスムーズになり、ドンと腰を落とす事もなくなった。 この間、Y士は何も言わなかった。 私がY士の意図を汲み、習得できる様になるまでその単純な動作を繰り返した。

 

口での説明は必要ない、それより体得には実践だ…と。