転倒事故26―出勤
一応出社時刻を知らせておくと、私の部屋のエアコンを入れておいてくれる部下がいる。 心優しい女性である。 あ、彼女とは何にも無い。 残念ながら・・
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着替えが出来ないので、会社では私服のままとさせて貰っている。 その他、トイレを含めて特別な不便はない。 ただ、肩から斜めに掛けたカバンが重いだけである。 そう、このノートパソコン(Acer Aspire One 722)が入っているからだ。
この1ヶ月間、会社のインフラに大きな変化があった。 それは、全社的に製造・販売管理システムが導入され、本格稼働したからである。
従来は、製造系はDOS版の桐(RDBMS)・販売系は商魂(商用販売管理ソフト)を使っていた。 それらの何れもスタンドアローンなので、全社的な整合性が悪かった。 場合によってはCSV形式でデータを掃き出して、Excelで結合すると言う、裏技もどきも使っていたのだった。
新システムはSQLとVisual BASICで動いていて、全国の拠点間をインターネットで結んでいる。 更に、基本情報は勿論、ほぼ全てのデータがCSV形式で、取り出せるのだ。 そして個別のリクエストには、プログラムのカスタマイズ(有料)で対応すると言う。
所が、その新システムは、商用プログラムの様に市場での荒波に揉まれていないので、使い勝手がイマイチなのである。 結局、カスタマイズのスパイラルに陥ってしまう懸念がある。
そんなこんなで、導入の担当者は「遅い」、「必要なデータが、直ぐに見られない」、「昔の方がよかった」等と酷評をうけながらも、土日返上で頑張っていた。
一番困るのは、受託製造の納品書である。 なぜかと言うと、他社名で作成しなければならないからだ。 新システムでは、これができない!?! そこでここだけは、未だにDOS版の桐で印字しているのである。
巨大なシステムには、「融通性」と言う概念がないのだろう・・