パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診察201202-2

診察室に入り、私が気恥ずかしそうにI医師と視線をあわせると、

 

   「あららーー・・・」

 

と、笑顔で迎えてくれた。 I医師も、どんな反応を示したら良いのか、困っていたのかも知れない。

 

   「どうしちゃったの?」

 

   「先生、やってしまいました」

 

と言いながら、私は転倒事故の経緯を書いたメモを渡した。 妻が、

 

   「(転倒事故の事が、別の診療科でも)分かるんですか?」

 

と訊ねたら、

 

   「(モニターに)最新のカルテが、表示される様になっているの」

 

と言いつつ、少し仰け反って、画面を私たちに見える様にした。

 

   「これを見て、ビックリしちゃったの・・」

 

と、今度は私のメモで確認し始めた。 メモには原因について、こう書いておいた。

 

  原因:

       肩からカバンを提げ、右手に弁当とノートパソコンの入ったトートバッグ、左手に書類の入った重い袋を持ち、バランスが悪かった。

 

I医師は、

 

   「肩から斜め掛けしたカバンを背中の方に提げていて、何かの拍子に(カバンが)前に来ると、それだけでバランスを失っちゃう事もあるのよ」

 

と、教えてくれた。 読み終わった頃を見計らって、少しおどけながら、

 

   「先生、本当に『やっちまったぜー』ですよねぇ・・」

 

と私が言うと、I医師は失笑してしまった。 「やっちまったぜー」がウケた様だ。

 

   「ゴメンナサイ、私ってオーバーリアクションなの」

 

と弁解したが、私は全く気にしていなかった。