整形外科の受診―13(診察)
苦手な方向転換やドアの開閉を中心に、リハビリを行った。 例えば、直立して腕を振り、自分で「1,2,1,2・・」と号令を掛けながら、足踏みをする。 そしてその場で360度回転するのである。
H理学療法士(H士)の真似をして、右回転・左回転とやってみたら、
「何だ、できますね!」 (H士)
と、H士は少し驚いた様子だった。 その後、50音や早口言葉の練習をした。
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そんなこんなでリハビリも2ヶ月を過ぎた。 今日はリハビリの後に、整形外科医の診察がある日である。 そう言えば、受付でリハビリと診察を受ける旨を告げると、
「こちら、診察の番号です」 (受付嬢)
と、215番の青いプラスティックの札を渡してくれた。 リハビリ終了後に、H士が診察室の前で待つ様に促してくれたのは、そんな意味があった。
そして診察室の前で30分ほど待っていると、
「215番でお待ちの○○さん、診察室1番へお入り下さい」 (放送)
と、M医師の声で放送があった。 診察室に入ると、M医師が待っていた。 そして開口一番、こう質問をした。
「どうですか、リハビリは? 効果はありましたか?」 (M医師)