青森に紅葉を訪ねる―7(棟方志功記念館)
そこで窓に顔を転じると、例の島が朝日に輝いていた。
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紅葉には、少し早い様だ。
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荷物を整理し、7時を待って、ホテル3階の朝食会場に向かった。 バスの出発が8時半なので、時間に余裕はある。 テレビを点けながら仕度を済ませ、フロントにキーを返却した。
宿の従業員の見送りを受けながら、バスはほぼ定刻、最初の訪問地である「棟方志功記念館」へと向かった。
http://www.aptinet.jp/Detail_display_00000002.html
棟方志功については、説明を要しないだろう。 青森が生んだ天才「板画」家である。 そう、志功は「版画」と言わずに「板画」と呼んだ。 その理由として、志功自身のこんな言葉が残っている。
「板画と言うものは板が生まれた性質を大事にあつかわなければならない。 木の魂と言うものをじかに生み出さなければダメだと思いましてね。 他の人たちの版画とは別な性質から生まれていかなければならない。 板の声を聞くというのが、板と言う字を使う事にしたわけなんです。」
建物の内部には数多(あまた)の作品が展示されていて、中には美術の教科書で見覚えのあるものも散見した。 しかしそれらは美術品である事から、撮影は控えた。 建物の外には美しい日本庭園があり、紅葉が彩りを添えていた。