パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診察―201110-5(次回の予約)

今回も、薬は増量されなかった。

 

確かに増量すれば、動作は楽になるだろう。 でも、それでは(=薬に頼り過ぎては)リハビリの意欲も低下し、折角始めたリハビリも効果が半減してしまうだろう。 更には10年後のADLQOLを高く維持するには、現段階では薬よりリハビリの方が有効なのだろう。  その様な懸念や見通しを持っているので、I医師は今は維持量を抑えたいのかも知れない。

 

振り返ってみれば、前任のT医師と交代し5月上旬に新任のI医師が担当してからは、マドパー配合錠が若干増えただけで、ほぼ7ヶ月、同量の処方が継続している。

 

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処方も決定したので、妻と私はI医師に礼を言い退室しようとした。 でも、私の頭の中には、

 

(この処方で、次の診察日まで持つのだろうか? 今でさえ、辛いのに・・)

 

と言う不安があった。 私が椅子から立ち上がろうとした時、私の不安を察してか、

 

   「大丈夫ですよ、○○さん!」 (I医師)

 

と、I医師が声を掛けてくれた。 その声に顔を上げると、I医師の笑顔があった。 そうである、明るくしなければならないのだ。 私も精一杯の笑顔を返した積もりだ。 それにしても、I医師の鼻が出たマスクを見ると、自然と笑顔となってしまう。

 

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診察が終了し、待合室で待っていると、妻が次回診察日を聞いていない事に気付いた。 でも受付に呼ばれ、次回予約票と処方箋を見ると、7週間後の12月中旬となっていた。 長い・・ それまで今のADLを、本当に維持できるのだろうか?

 

でも、薬に多くを頼らないリハビリ重視の治療は、きっと10年後の糧となるに違いない。 そして、毎日の生活の中での不便さを克服する事こそがリハビリである。 I医師のこんな言葉が、耳に残っている。

 

   「週に一回通うのが、リハビリじゃないの。 それは、確認だけなの。 毎日の生活こそが、リハビリなのよ。」 (I医師)

 

そう信じよう。