パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診察―201108-6(処方)

いよいよ、処方の決定である。 I医師は、少し考えて

 

   「今の(薬の)量で、続けてみましょう」 (I医師)

 

と言う事になった。 この所の症状の悪化を見ている妻は、投薬量を増してもらえば元の様に元気になるものと期待していた。 これに対しI医師は、

 

   「お薬を増やせばよいってモンじゃないの。 増やすと、こんな風になったり・・」 

I医師)

 

と言いつつ、左腕を挙げ、肘を強く折って見せた。 手首は、尋常ではない方を向き、指は半開きのままである。 要するに薬剤(特にL-DOPA)の副作用によるジスキネジアであろう。

 

更には、L-DOPAの長期投与によるオンオフ現象やウェアリングオフ現象を、平易な言葉で付け加えた。 私はこれらの現象を知っていたので、

 

「(薬効の漸減は辛いけど、このまま投薬量が増していったら、5年後にはどうなってしまうのだろう)」

 

と、漠然と不安を持っていたが、I医師はその先まで考えていてくれていたのである。

 

確かに今は日常生活もでき、会社勤務をこなしている。 食生活にも、排泄にも、問題はない。 上手ではないが、時々妻を愛する事も出来ている。 動作に不便はあっても、なるべく長い時間この状態を維持するためにも、投薬量をむやみに増やさないのであろう。

 

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投薬量を増やさないもう一つの理由は、パーキンソニズム(パーキンソン症候群)であろうか? 純粋なパーキンソン病なら、治療のガイドラインも提示されているし、帰趨もある程度の予想に難くない。 しかし、パーキンソニズムであるとしたら、それは別である。

 

この総合病院の脳神経内科を受診して、丁度1年。 今後の投薬計画を、少し長いスパンで考える段階に来ているのかもしれない。 

 

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最後に、

 

   「次回の診察前に、血液検査をしましょう。 ごく一般的な項目です」 (I医師)

 

と、I医師は説明してくれた。 前回の血液検査から6ヶ月が経過しているからだ。

 

こうして、20118月の診察は終了し、妻とお礼を述べて退室した。 因みに、次の診察予約日は、6週間後の9月中旬、今回と同じ15:30である。 

 

神経内科の受付で診察券・処方箋・次回の予約票・MRI検査案内書を受け、駐車場の券に割引を貰って、総合受付で会計を済ませてから、病院を後にした。