妻の手術−4 (甲状腺癌が発見されるまで)
2010年の年末から2011年の初頭に降って湧いた(?)妻の病気の経緯を、ここで纏めてみよう。
? 近所の開業医で市の健康診断を受けたら、便潜血反応が陽性だった。
? 紹介を受けて受診した総合病院の消化器科で、大腸ファイバースコープの検査を受けたら、「異常なし」だった。
? この時実施した血液検査は、肝臓の異常を示していた。
? そこで同じ総合病院の内科で、Y医師の診察を受ける事となった。
? 肝臓に関連した血液の再検査を受けたら、検査結果は改善していたが、甲状腺ホルモンの異常値が判明した。 (バセドウ病?)
? そこでY医師の指示の下、甲状腺の超音波撮像をしたら、左右に影があった。
? そこで更に同じ総合病院の外科で、W医師の診察を受ける事となった。
? W医師は、左右の甲状腺の細胞診を実施した。
? 細胞診の結果は、癌(乳頭癌)を示唆していた。 転移はなさそうである。
? この頃の肝臓の検査数値は、正常範囲だった。 この顛末(自然治癒)は、Y医師を以ってしても理解が届かなかったらしい。
つまり「大腸→肝臓→甲状腺」と病変部位は変遷し、診療科も「消化器科→内科→外科」へと変遷したが、結果、大腸も肝臓も正常だった事になる。 甲状腺の異常でさえ、その亢進症(バセドウ病?)と癌とは独立した疾患である(と、W医師は言う)。 よくこれだけの偶然が続くものである!?!
しかも、Y医師もW医師もその後の甲状腺の触診で、異常を認めない。 つまり、
「こんな小さな癌が、よく見つかりましたねぇ・・」 (W医師)
と言う事になる。
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超音波診断では、癌の大きさは左右とも10mm未満である。 W医師の判断は、
「癌と分かった以上、手術(で摘出)しましょう」 (W医師)
である。 いくら乳頭癌が大人しい種類であるとは言え、所詮は癌である。 でも、もし本人が70歳以上だったら、手術は勧めないらしい。 手術の負担もあるし、仮に10年後に転移したとしても、平均余命を全うできる(=甲状腺癌では死なない)からでもある。
そして本人も覚悟し、手術による甲状腺の全摘出が決まった。 ただし、摘出するには、相応の準備が必要である。 それは、「甲状腺クリーゼ」を避けるためである。
では、その「甲状腺クリーゼ」とは?