パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

質問(続) − MIBG検査の結果の解釈

 実はそのメモには、もう一つ質問を書いておいた。

 

MIBG検査結果の評価は?

  ・ H/M比が早期像・後期像、共に約3あった事

   ・ 後期像のH/M比の方が、早期像のそれより大きかった事

 ・ Washout rate 19%であった事』

 

つまり、検査結果はパーキンソン病を否定しているのである。 既述ではあるが、パーキンソン病では、(論文により差はあるものの)H/M比は2未満となる。

 

蛇足ではあるが、前回の質問はMIBG検査そのものの(方法論としての)評価、今回の質問はMIBG検査の結果(=数値)についての評価に関するものである。

 

   ――――――――――――――――――――――――――

 

この質問に対して、T医師は言葉を選びながら、こんな風に答えてくれた。

 

       H/M比とパーキンソン病の重症度とは、関係は薄い。 比とヤール段階とは、相関はない。 (ヤール段階とは、パーキンソン病の重篤度を15で現した数値。)

       Washout rateが低いがそれはその状態である、つまりその人なりの病気の個性である。

 

そして、

 

   「何か、教授に試問されているみたいですねぇ・・」 (T医師)

 

と、苦笑をしながら冗談を発した。 でも色々と質問(議論)して行く内に、T医師が患者である私のために考えてくれている、その一部が少しずつ分かってきた様な気がしてきた。

 

この様に、T医師は患者である私に「手の内」を披露してくれるばかりか、それを平易な言葉でキチンと説明もしてくれる。 私にとって病を得た事は不運であるが、T医師と巡り会えた事は幸運である。

 

(注:MIBG集積度とパーキンソン病の重症度とは相関する・・とする文献もある。)