パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

マドパー配合錠とは?

 マドパー配合錠とは、L-DOPA100mg)とベンセラジド塩酸塩(ベンセラジドとして25mg)との合剤である。 

 

ベンセラジドはL-DOPA(などの芳香族アミノ酸)脱炭酸酵素阻害剤である。 即ち、L-DOPAが酵素により脱炭酸を受け、薬効の本態であるDopamine(ドパミン)に変化するのを阻害する。 その効果により、L-DOPAの有効時間を更に1.4時間延長すると言う。

 

L-DOPA脱炭酸酵素を阻害してはDopamineが生成せず、薬効が現れない?」

 

そう思った読者もおられただろう。 実はこれには、次の様なトリックがあるのである。

 

L-DOPA血液脳関門を通過(して脳内に到達)できるのは、投与量の1%程度らしい。 一方ベンセラジドは脳関門を通過できないので、抹消でのL-DOPAの代謝(=消耗)を抑制する。 そのため合剤とする事で、L-DOPAの脳内への取り込みが4倍になるらしい。 つまり、単純計算ではL-DOPAの投与量を四分の一にして、同程度の薬効を期待する事ができる事となる。 これにより、抹消での副作用も軽減するだろう。

 

L-DOPA自体は古典的な薬であるが、この様な工夫によって息の長い治療薬となっている。

 

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そして、反応を早めにみたいためか、次回の診察は4週間後となった。 今回早めに病院に到着したためか、次回の診察時刻が15:30に繰り上がっていた。 きっと、患者への(都合よい時間への)配慮であろう。

 

以上で、201011月下旬の診察が終了した。

 

処方箋を持ち薬局にて処方を受けたら、マドパー配合錠は中央にスリットのある、濃いピンクの錠剤であった。 パーキンソン病の特効薬であるL-DOPAが、私の病気(症状)に対してどんな薬効を示すのか、楽しみである。