再診
2010年10月中旬、その総合病院の脳神経内科にて、T医師の再診を受けた。 16:30からの診察予約であったので、妻の運転で病院に行った。
診察に当たっては、この5週間の症状の変化(既述)や患者コンプライアンス(薬剤の服用状況)、気になる副作用の有無を説明するメモを、予め診察窓口に提出しておいた。
話は前後するが、診察の途中、この説明メモを見たT医師は
「医師国家試験の問題みたいですねぇ」
と、冗談交じりに評した。 きっと項目別のまとめ方に、几帳面さが現れていたのだろう。
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T医師はその説明を読み、著効と評価した。 ビ・シフロール0.125mg錠×2/日は、投薬としては最低量であろう。 これまでの処方経験からは、驚異の薬効らしい。 これ程効果をもたらした事から、再び「パーキンソン病」を疑ったのかも知れない。 パーキンソン症候群(例えば多系統萎縮症の内、線状体黒質変性症)であれば、ここまでの反応(=症状の改善)は無いのであろう。
その驚きは、こんな言葉に表れている。
T医師:「(投薬前の)症状を10とすると、どれ位になりましたか?」
私 :「2〜3週の頃は、8に・・ じゃなくて、2に。」
T医師:「2減って8になったのではなく、8減って2に・・ですか???」
私 :「そうです、2に・・です。 その後は4から5に戻った感じはありますが・・」
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パーキンソン病は真面目で責任感の強い人や職種、例えば教師や警察官が、罹患しやすいそうである。 つまりT医師はこの段階で、几帳面な私をプロファイリングしてパーキンソン病の可能性を、再度疑っていたのかも知れない。
妻は私の几帳面振りとして、私が空の(=飲み終わった)PTP包装を保管し、服用数を管理している事をT医師に紹介し、
「主人は几帳面過ぎるんです。 私と足して2で割れば、丁度よいのに・・」
と、冗談を言った。 T医師は、
「(パーキンソン病の人は)薬を命綱の様に思っているんですよ。」
と真顔で諭した。 私が思っていた事(治療意欲が高い事の現れ)を、代弁してくれた印象である。
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