パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

日常生活の送り方 − 「明るく、楽しく、前向きに!」

 私はT医師に、日常生活での注意点を窺った。

 

基本的に、「してはダメ」と言う事はないそうである。 但し、突発睡眠が起こり得るので、

 

「トラックや大型機械の運転はしない(職業)ですよねぇ?」

 

と言う冗談も、T医師から出た。 これはT医師の、私に対するプロファイリングの結果であろう。 

 

逆に、「したほうがよい」事として、運動、特にウォーキングを勧められた。 これは、リハビリと考えるべきとも。 恐らく廃用性萎縮の予防による、将来に向けてのQOLの維持であろう。

 

よく歩行困難(ジスキネジア)となってしまった結果、歩く姿を見られるのが恥ずかしく思い、引きこもりとなる症例がある。 特に社会的地位の高い人に、多いそうである。 これは、絶対避けなければならない。 動ける限り、杖をついてでも歩いた方がよい・・とのアドバイスも受けた。 

 

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「明るく、楽しく、前向きに」が目指すべきライフスタイルだそうである。 旅行(による気分転換)もよい事である・・とも。 

 

つまり、「気の持ちよう」なのだ。 それについては、T医師は自身の恩師の2つの治験例を紹介してくれた。

 

?       ある患者が歩行訓練として散歩をしていたが、すくみ足が酷くなり、自宅に帰れなくなってしまった。 そんな時、患者はポケットから孫の写真を出すそうである。 すると再び足が出る様になって、帰れた。

 

?       同じく、すくみ足で帰れなくなった別の患者の例。 その患者はコーヒーが好きらしい。 ポケットからコーヒーの匂い袋を出し、コーヒーの香りで再び歩ける様になった。

 

どちらも

 

「帰れば可愛い孫に会える」、「帰れば美味しいコーヒーが飲める」

 

と言う励みだ。 いずれも医学的には説明できないが、好きな事が症状の改善に繋がると言う好例である。

 

また、家事も勧められた。 段取りに頭脳を使うからである。 逆に、「できない事を練習する必要はない」とも言われた。 神経の問題なので、リハビリの様に訓練で回復する訳ではないからである。

 

周囲(家族)の注意は、転倒防止に尽きるとのアドバイスもあった。