パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

今後の治療方針は?

T医師の考える今後の治療方針であるが、症状が進む様であれば徐々にビ・シフロールの投与量を増し、それでも奏功しない場合はDopamine(本来はその前駆体であるL-DOPA)を併用すると言う。 きっとこれから数ヶ月をかけて、維持量を模索するのであろう。

 

投薬治療として、不足しているDopamineが脳内に補われれば単純明快だ。 しかしながらDopamine血液脳関門を通過できない(=脳内には達しない)ため、その前駆体であるL-DOPAを用いるのである。 この事は、神経細胞の変性が進んで脱炭酸酵素の活性が低下すると、パーキンソン病の特効薬であるL-DOPAすら効かなくなる事を意味する。

 

しかし、L-DOPAは体内半減期7090分と短い。 更には、数年間連用すると効果が低減するばかりかオンオフ現象が出現しやすい。 そこでT医師は「切り札」として、もっと重篤時に使いたい様である。 それは、こんな言葉に表れている。

 

   「もし(患者=私=が)80歳だったら、(迷わず)L-DOPAを使っちゃうんですけどねぇ・・」

 

と。 

 

L-DOPAが奏功するこの数年間を、ハネムーン・ピリオドとよぶ。 パーキンソン病の症状(例えば、ジスキネジア)が強く出て動けない患者がL-DOPAを服用すると、ごく普通に日常生活が送れる。 但し、効果は2時間しか続かない。 そこで患者はこの2時間の間に買い物をし、食事を済ませ、風呂に入り、掃除・洗濯をするのである。 

 

そんな話をきくと、

 

「患者さんは、(抗パーキンソン)薬を命綱の様に思っているんですよ」

 

と言うT医師の言葉(後述)に、納得する。

 

   ―――――――――――――――――――――――――――――――

 

じゃあ、私の病気って、何でしたっけ? パーキンソン病? 多系統萎縮症?