診察、そして予想外の検査結果・・
2010年9月中旬、検査結果を受けての診察日である。
T医師の診断は、「パーキンソン病ではないであろう」と言う事であった。 その理由は、?MIBG検査の結果と?MRI検査の結果による。
もしそうであれば、このブログのタイトルもハンドルネームも変更しなければならない。
ではなぜその様な診断に至ったのか、それぞれの検査結果とそのプロセスを私なりに解釈してみた。 (私は医師ではないので、以下の解釈の医学的な正確性には疑問を持って下さい。)
? MIBG検査の結果
・ 早期像のH/M比 = 2.9
・ 後期像のH/M比 = 3.3
・ Washout rate = 19%
これらの数値のいずれもが、明確にパーキンソン病を否定するものである。 パーキンソン病患者のH/M比は、文献により差がある。 しかし、共通しているのは2.0未満である。 既述ではあるが、H/M比の低下はパーキンソン病の発症以前から出現すると言う。
? MRI検査の結果
・ 小脳に、僅かな萎縮が見られた。
・ 黒質部や線状体部位に萎縮(隙間)はなかった。
小脳の萎縮の程度は軽く、T医師は
「気にする程のものでもない」
と、説明してくれた。 また、黒質部や線状体のMRI像については、病変が確認されなかったためか、T医師からは特別なコメントはなかった。 しかし、パーキンソン病の病因は脳神経細胞の機能障害なので、器質的な病変が無い事が同病の証左となる・・と言われている。
そこで私から、
「あのぉ・・ 黒質緻密部や線状体(のMRI像)は、どうだったのでしょう?」
と質問してみたのである。 するとT医師はマウスを操作してMRI画像を拡大し、
「この辺でしょうね・・」
と言いながら、脳の断面像を見せてくれた。 私の目からも、確かに萎縮などの病変は観察されなかった。
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では、何の病気なのであろうか? 患者が自分の病名を知りたいのは、当然である。
しかしこちらから質問する前に、T医師から(現段階での)可能性のある疾患名が告げられた。 その病名をT医師は淡々と告げたが、それは十分に衝撃的なものであった。
では、その病名とは?