パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

認知症―1

2016年4月末、早朝から玄関の扉をドンドンドンと叩き、未だ起きていないと知ると、呼び鈴をピンポンピンポンピンポンと忙(せわ)しなく押す人がいる。 妻と私は一体何事かと思い、玄関の扉を開けると、義母だった。

 

   「こんな朝早くから、な~にぃー?」

 

と、妻が言うと、

 

   「オラの金返せ!」

 

と。 これがトラブルの始まりだった。 その後5月の中旬になり、落ち着いたので、ここに記録する。

 

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義母曰く、

 

   ① 現金も(預金)通帳も無い。 

   ② 銀行印もない。

   ③ 自分は、文無しになり、食費にも事欠く。

   ④ 妻が盗んだに違いない。 (合鍵を持っているので。)

 

と。 確かに、義母に何かあった時に備えて、義母の了解を得て合鍵を作ったのは事実である。

 

まぁ、去年から変な事はあった。 例えば、自分の「土地を遠縁の『Tちゃん』に盗られる」とか、「親戚のKさんが、裏でその糸を引いて、画策している」、「安倍総理が、他人の土地を取って良い日を、一年に一日だけ設けた」等である。

 

翌日も同じ口調であった。 興奮しながらも高圧的でいて、目は座っている。 まるで、別人格に思えた。

 

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実はこの所、辻褄の合わない事を言ったり、日付が分からなくなったり、ついさっきの電話が誰からで、何の用だったかを失念してしまったり・・とか。 そこで、心配した義妹がかかりつけ医に相談した所、アリセプトジェネリック薬を処方してくれた。 しかし、自分は正常だと思い込んでいる人間に処方しても、無駄である。 そのかかりつけ医には、高血圧で通院していた。

 

   「この薬は○○(=義妹)がセンセ(=医師)に変な事を言ったので増えた分だから、飲まなくってイイんだ」

 

と決め込んで、飲もうとしない。 そこで、2週間後に再診を受けたら、医師は、

 

   「じゃあ、もう少し強い薬にしましょう」

 

と言って、同じ名前の(成分含量の多い)薬を処方した。 義妹が電話で服薬の確認をすると、

 

   「うん、飲んでるよ!」

 

と答えるのであるが、それは従来からの処方薬をのんでいたのであって、まさか

 

   「今回増えた、認知症の薬の分だよ」

 

とも言えなかったらしい。 後日、長女が確認したら、14日分、まるまる残っていたらしい。 しかも、長女がPTP包装から出して手渡しても、後日、その薬だけゴミ箱に捨ててあったとか?