パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

ケアプランの作成

 

さて、要支援であれ要介護であれ、サービスを受けるためには「ケアプラン」を作成する必要がある。 (「ケアプラン」の内容については、後程説明する。) ではケアプランを作成して、どう活かすのかというと、「サービス担当者会議」での基礎資料とするらしい。 では、その「担当者会議」とは?

 

それは、私の介護に関連した各分野の担当者が自宅に集まり、これからの介護の方針を擦り合わせ、決定するのである。 担当者とは具体的に、① 地域包括支援センターのKさん、② ケアマネのMさん、③ N整形外科から理学療法士のKさん、④ Y社のOさん、⑤ 家族代表の妻、⑥ 本人である。 

 

で、今日は、そのケアプランの原案を持参して、その内容を確認・修正するために、ケアマネのMさん、が来訪したのだった。 リビングルームに上がり込んだMさんは、大きなA3の紙をテーブルに広げ、質問し出した。

 

実は、N整形外科にて、書類に記入して貰った(=書類が出来上がった)旨を妻がケアマネに架電したら、

 

   「あ、取りに伺います。 〇〇日の11:30はいかがですか?」

 

と言われていたので、その書類を玄関先で渡すのみ・・と思っていたが、

 

   「まさか、(室内に)上がらないよね?」

 

と思っていたが、「虫の知らせ」か、リビングルームは綺麗に片付いていた。

 

   ――――――――――――――

 

さて、肝心の「ケアプラン」であるが、A3の紙1枚に纏められていた。 縦4行×横12列(=6+6)のマトリックスになっていて、縦には、「アセスメント領域と現在の状況」として。①運動・移動について、②日常生活について、③社会参加・対人関係について、④健康管理について・・と分けられている。

 

で、それぞれの問題(課題)に対して、横の欄には、(1)本人・家族の意欲・意向、(2)領域における課題(原因・課題)とがマトリックスになっている。 続いての(3)以降は、歩行障害と消極的な交流について、述べられている。 それらは、(3)総合的課題、(4)課題に対する目標と提案、(5)具体策についての意向(本人・家族)、(6)目標である。 残りの6項目は、何れも支援計画に関するものである。 何れも、内容的には前6項目と同じであるが、それらが、支援(介護)の視点から書かれている。

 

   https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20190831/20190831094600.jpg

 

さてその中身であるが、初回の妻との「無駄話し」から、良くエッセンスを抽出した・・と思わざるを得ない。 例えば、「外出」については、妻が自分の姉妹達と、外食に行ったり、観光に行ったりしている旨を紹介すると、それが、ケアプランのなかで、「妻の姉妹が来訪した時は、食事に出かけるなどしている」となっている。 

 

私が失敗したな・・と思ったのは。「他者とのコミュニケーション」の項目である。 ケアマネが、

 

   「新しい交友関係が出来る事に対して、どう思いますか?」

 

と言う質問に対して、消極的な回答をしてしまったのである。 すると、これが大大的に取り上げられ、果ては、「うつ予防」の項目に数字が入ってしまったのである!?! しかし、今更。「あれは嘘でした」なんて、言えない・・ (滝汗)

 

リハビリ494―「えぇーっ!?!」

 

さて、8月中旬2回目のリハビリの日だ。 いつもの通り、M士の案内で、デスクに座った。 そして、いつもの書字の練習をしていると、M士がこんな事を言い出した。

 

   「9月から、通所リハビリですって?」

 

と。 これに対して、私は次の様に答え、以下のやり取りとなった。

 

   「ハイッ!」

 

   「○○さん(=私)の場合は、通所リハビリじゃなくて、訪問リハビリだったのに・・」

 

   「(えぇーっ!?!)」

 

   「だって、そうでしょ! 今の○○さんに必要なのは、実際に自宅での日常生活における動作の訓練でしょ。」

 

   「それは、先日ケアマネに手摺りを取り付ける時に、私の動線を見てもらいました。 が・・?」

 

   「そうじゃなく、専門家に恒常的に診てもらう必要がある・・と言う事です。 通所リハビリだったら、今の(リハビリ)と変わんないでしょ!」

 

と。 これを聞いた私の印象は、

 

   「(それならそうと、早く言ってよ!!!)」

 

だった。 しかし、今更

 

   「訪問リハビリにしまーす」

 

なんて言えない・・

 

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さて、続く理学療法の担当は、以前何回か担当してもらった事のある、Y士である。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/10/12/073331 (以前の担当時)

 

 

その昔、彼は私の脊柱(の形状)ばかりを気にしていた事もあったが、今日の施術は、マッサージやスウトレッチ・筋トレのバランスも良く、標準的(=平均的)であった。 あれから2年の月日が流れ、きっと施術のレパートリーも増え、上達したのだろう。 否、確実に上達していた。

 

 

N整形外科を受診する(3)

 

その他、N医師の発言の中で、印象的な言葉を記そう。

 

   「転びやすいのなら、四つん這いで移動するんだよ。 体幹強化に役立つよ!?! 赤ちゃんを見てごらん、四つん這いで体幹を強化しているんだよ!  だから、やがて立って歩ける様になるだろ!!!」

 

   「脳梗塞にならないためには、1日2リッターの水を飲まなきゃ・・」

 

   「リハビリは確認(だけ)だからね! 大事なのは、予習と復習だからねっ!」

 

   「もっと、体に柔軟性が無いと、歳取った時に困っちゃうよ! まだ、私(=N医師)は、(そこまで)歳を取った事はないけど・・」

 

   「15分パソコンやったら。5分(リハビリ)運動をやるんだよ!」

 

   「いいかい、安静は麻薬、麻薬だからねっ! (一方)運動は万能薬だからねっ!!!」

 

と。 まぁ、その言い方が面白い。 丁度、ケーシー高峰(古っ!)みたいだ。

 

 

さて、ケアマネのMさんは、N医師に書いて貰う時、  

 

   「医師によっては、有料の場合もあるかも?」

 

と言ったが、妻が受付で確認すると、無料だと言われた。 その書類は、下記である。

 

   https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20190819/20190819095926.jpg

 

要は医学的見地から「この人には、リハビリが必要である」と言うお墨付きである。 その内容は(上記URLから)

 

  行った方が良い事

 

     四肢の可動域訓練、及び四肢筋力訓練

 

  注意・禁止すべき事

 

     安静

 

だそうである。 「安静は麻薬」と言う事である。

 

   ――――――――――

 

まぁ、全部で30分位だろうか? こうして、N医師による診察は終わった。 受付で精算後、彼が書いた紙を受領した時、

 

   「介護保険証を見せて下さい」

 

と言われたが、どうしても通院用のバッグには無かった。 取り敢えず、次回で良い・・と言う了解は得たが、帰宅しても見つからない。 

 

   「きっと、ケアマネのMさんが持っているんだよ」

 

と私が言うと、妻は誰にも貸し出した記憶は無い・・と言う。 ケアマネのMさんから架電があった時、彼に訊いたら、

 

   「持っているとしたら、包括支援センターのKさんじゃない?」

 

と言われた。 今度会う機会に訊いてみよう。

 

N整形外科を受診する(2)

一体、どの様なキャラクターの医師なのだろう・・と思っていたら、N医師がこちらを向いた。 体格は良く、顔はゴルフ焼けだろうか、浅黒い顔に鋭い眼光を放ち、老人相手が多いのか声が大きいため、どこか迫力のある印象である。 年齢は、50代半ばと思えた。

 

先ずは、病歴についての質問があった。 約11年前の発症であり、総合病院の脳神経内科に掛かった。 その後、同じ総合病院でリハビリを受ける様になり、7年近くが過ぎて行った。 その途中、K大学病院(のS医師のセカンドオピニオン)により、進行性核上性麻痺との病名が決定した。 昨年9月、〇〇中央クリニックに「パーキンソン病の大家がいる・・」と聞いて、転院して、現在に至る旨を説明した。

 

また、介護保険を利用したリハビリについては、総合病院の理学療法士のオススメである事も紹介した。 以上の事柄を書き留めていたN医師は、小さな声で自問する様に

 

   「麻痺って、どこが痺れるんだろう・・?」

 

と言った。 「進行性核上性麻痺」を知らない様だ。 と言っても、無理も無い。 否、知っているだけでも、驚きモノである。 それ程、レアな神経上の難病なのである。

 

――――――――――

 

さて、N医師は、具体的な診察に入った。 と言うのもケアマネのMさんからの手紙に応えなければならないからだろう。 その手紙は、Mさんから受診時にN医師に書いて貰う様、我々に託されたものだ。(内容は、後で紹介する。) 

 

N医師は、私に診察台に乗って、仰向けになる様指示した。 私がなると、片足を鉛直に(真上に)持ち上げ

 

   「う~ん、反対の脚が持ちあがっちゃうなぁ・・」

 

と言った。 また、それらを記録している間に、看護師が図を示し、

 

   「これ、出来ますか?」

 

と訊いた。 それは、四つん這いのまま、対角の手と脚とを上げるものである。 これは、総合病院のリハビリでI士と散々やったので、すぐにやったらその看護師が驚いていた。 そこで私は、

 

   「以前、やった事があるんです」

 

と手の内を明かした。

 

さて、N医師は、私に台から降りる様指示し、

 

   「(ここに手を置いて、)片足立ちをして見て下さい?」

 

と自分のデスクの隅に手を置いて、言った。 私は、一旦、デスクに左手を置き、片足立ちになり、

 

   「(どこか、手で持っていたら、『片足立ち』にならない)」

 

と思い、手を離そうとしたら、N医師が、

 

   「どこか持っていないと危ないから、持ってて下さい?」

 

と言った。 そして、反対側の脚でも同様の事を行った。

 

続いて彼は、

 

   「前屈して、両手を床に着けて下さい」

 

と言うので、やって見ると床には着かず、5cm程上空で止まった。 すると、彼は、私の左右の腕を鉛直に上げたり、私の上半身を後ろや横に、

 

   「固いねぇ、固いねぇ・・」

 

と言いながら、曲げたりしていた。 そして、何かを書きながら、

 

   「体が固いと、転んだ時に股関節を骨折したら、寝たきりになっちゃうよ。 それに、首の(周囲の)関節が固いと転んだ時に頸椎を骨折して、首から下は全く動かないのに、頭だけは正常・・と言う最悪な状態になっちゃうよ!」

 

と、言った。 すると、妻が、

 

   「主人は、何かキッカケがあるとやり始めるんですが、直ぐに飽きちゃうんです。 それに、一日中パソコンに向かっているですぅ・・」

 

と言うと、彼は、

 

   「自分の事だよ! チャンとやらないと、奥さん、逃げちゃうよ!!!」

 

と諭す様に言った。 

 

 

N整形外科を受診する(1)

さて、今日は8月上旬、予約してあったN整形外科の受診日だ。 院長を受診せよ・・と言う事で、ケアマネが調整してくれたのだ。 場所は駅前のテナントビル内にあるので、車で15分あれば、受付まで到達できる。 但し、初回は「診察申込書」を書いたりと色々と手続きがあるので、30分前に出掛けた。

 

少し早目に着いたが、妻が受付を済まして待っていると、暫くして検査室へと呼ばれた。 看護師の案内で入って行くと、

 

   「先ず、骨密度を測りましょう」

 

と言われた。 狭い通路を、すくみながら進むと、小部屋の隅の小さなマシーンの前の椅子に案内されたので、そこに腰掛けた。 すると、看護師が、

 

   「利き手はどちらですか?」

 

と訊くので、私が

 

   「右手です」

 

と答えると、看護師が、

 

   「じゃあ、左腕を台の上に乗せて下さい」

 

と言うので、私が左腕を乗せると、看護師がスイッチを押し、スキャンが始まった。 約10秒でスキャンは終わり、再び看護師の介助を得て、すくみながら元の待合室に戻った。 それから10分程して、受診室の前で待つ様に言われた。 

 

その受診室は、先日見学に来たリハビリ室の隣りにあるのだった。 つまり、靴を脱いで、靴下で行くのだ。 見学の時は、全く分からなかった。 受診室は3つあり、その内2つのみ、医師がいるらしく、看護師が患者を呼んでいた。 更に待つ事、10分、漸く私の名前が呼ばれた。

 

診察室に入ると、専用のスリッパがあったので、それを履いて患者用の椅子に座った。 さあ、いよいよ、N医師の受診である。 一体、どの様なキャラクターの医師なのだろう・・と思っていたら、N医師がこちらを向いた。 すると、妻に気付いて、

 

   「奥さんですか?」

 

と訊いた。 一応、確認する必要があるのだろう。

 

そして、先ずは先程の骨密度の測定結果について、「十分だ(=合格)」と言及した。

 

手摺りの設置位置の決定と介護の試用品

さて、歩行障害のために家の中を移動する時は、杖を使いながら伝い歩きをしている。 しかし、それでは不安定なので、手摺りが欲しい。 ケアマネのMさんには、その旨を伝えておいたら、業者を紹介してくれた。 株式会社Yと言う、この(介護用品のレンタル)業界では、大手らしい。

 

先日、Y社のOさんが大工さんを連れてきて、Mさんの配置図を基に、場所と種類を決めて行った。 今日はその見積書を持って来る日だ。 後は、レンタル用品の試用品も、持って来ると言う。 Mさんも、少し遅れるが、来る・・と言う。

 

約束の時間近くに、庭に車が入って来て、Y社のOさんがやって来て、玄関のチャイムを鳴らした。 妻が出て、挨拶を交わすと、Oさんが車に戻り、厚手のビニール袋に入った長い棒の様な物を玄関に運び込んだ。 彼は、ビニール袋から、大きな十字の部品と台の付いた棒を出して来た。 どうやら、突っ張り棒らしい。

 

彼は、棒の一端にその十字を取り付け、棒を立てて長さを調節し、バックルの様な金具を「バチン」と締めた。 これにより、棒が固定された様だ。 その後、彼はその強度を確認するために、その棒に対してタックルしていた。 つまり、大の大人が体重を掛けた位では、ビクともしない・・と言う事である。

 

続いて彼は、矢張り厚手のビニール袋に入った何か大きな板を車から、重そうに運んで来た。 訊けば、20kgあると言う。 そして、同じくビニール袋を破って、板に付属のフレームの様な物を、板に直角に取り付けた。 そう、置き型の手摺りである。 彼は、その手摺りをリビングルームのテーブルの下に置いた。 そうすれば、私が立ち上がる時のヘルプになるからである。 

 

更に、同じ様な手摺りで、トイレ用のも置いてってくれた。 そう、便座に座った状態から」立ち上がる時に便利な様にだ。 何れも、私がお願いした物でなく、Y社のOさんが私の動きの様子から、「こんなのがあったら、便利だろう」と思って準備してくれたのだ。

 

そして、私がお願いしたもの、車椅子の登場である。 勿論、タダの車椅子ではない。 歩行器にもなるのだ! しかも、ワンタッチで変換できるのだ。 これがなぜ便利かと言うと、先ずは歩行器として自力で進み、疲れてきたら車椅子として使えば良い!!! うん、これは便利だ・・と想えた。 事実。歩行器と車椅子との変換もワンタッチで、歩行器としてもバランスが良く、車椅子部分も座り心地も良い。 もう完璧なツールである・・と思えた。 たった一つの欠点を除いて・・ 

 

では、その欠点とは? それは、畳んだ時のサイズである。 普通の車椅子の様にペッタンコにならないのだ。 その結果、持ち上げた時に重く感じられてしまう・・ 否、その前に、プリウスに入らないのである!?!

 

これでは、車椅子を持って出掛けよう・・と言う我々の目的には合わない。 折角、持って来てくれたので、次回まで借りておこう。

 

 

リハビリ493―名前が違う!?!

さて、今日は7月下旬、7月最後のリハビリの予約日だ。 今日は、作業療法理学療法共に、担当が本来のM士とM嬢でなく、夫々T嬢(TY嬢)とf士である。 

 

そこで、予診を終えて、受付前の待合椅子に座って待っていると、T嬢(TY嬢)が声を掛けてきた。 そこで、軽い挨拶を交わして、彼女のエスコートで、ウォーキングポールを使いながら、リハビリテーション室内を進んだ。

 

しかし、なぜか同側歩行(なんば歩き)になってしまう・・ まぁ、静かなリハビリテーション室内、大きな声で

 

   「1・2、1・2、・・」

 

と言うのも憚られる。 しかし、彼女は作業療法士。 同側歩行には無関心である。 ただ、後日、M嬢から指摘は受けたくない・・ そこで、小さく(目立たない様に)歩を進めた。 そのため、下を向いて、ユックリと「どうやったら、逆側歩行(脚と逆側の腕を同期させて、同時に出す=普通の歩き方)に戻るか」を考えながら進んだ事になる。

 

空いている台を探して、彼女が台の上や枕を清拭し、私が台の上に仰向けになり、施術が始まった。 彼女は、私の肩甲骨や肩の辺りから指先までを、途中左右を入れ替えながらマッサージをして行った。 すると途中、彼女は私の歩き方を次の様に評価した。

 

   「今日は、上手く歩けましたねぇ。 突進もしないで・・」

 

と言うのである。 私としては、単に同側歩行をどうしようか・・と思っていただけなので、上手い返事が出来なかった。

 

さて、マッサージが終わると、彼女は私をデスクに案内し、筆記用具の準備をした。 内容は、ほぼ前回と同じであるが、一つだけ違った。 それは、彼女の名前である!?! 確か、以前は「Ta」だったハズだが、今、「To」の名札を付けている! つまり、姓が変わっているのだ!!!

          

これは、何故か? ・・と考えると、普通は「結婚」だろう。 まぁ、私は彼女の個人的な事柄に興味はないが、年齢的にも、彼女の可愛さから言っても間違いないだろう。 それとも、気付いて「おめでとう」を言った方が、良いのだろうか???

 

   ――――――――――

 

その後のf士による理学療法も、無事に終わった。