パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診断書が出来る  

 

12月の初めに、「特別障害者」認定の診断書を、同じ病院の同じ(脳神経内)科の常勤医で、且つ第15条医師であるT医師(女性)にお願いしておいた。 

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/12/25/081658

 

理学療法士による可動域の測定と記入とが終わり、

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/12/29/101924

 

診断書受付に診断書の完成を申し込むと、

 

   「こちら(=申込書)に記入して頂いて、(診断書が)出来上がったらお電話をしますねぇ」

 

と受付嬢に言われた。 

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2014/12/30/070705 (以前の診断書受領)

 

一応2週間位掛かる・・と言われたが、一週間程で、電話があった。

 

   「こちら、〇〇病院の××と申します。 △△さんのお宅で間違いないでしょうか?診断書が出来上がりましたので、一旦お金を支払って、診断書受付でその領収書と申込書を見せて下さいね」

 

と言うので、私が

 

   「おいくらになりますか?」

 

と念のために訊くと、

 

  「5,400円になります」

 

と言うのである。 私は内心、

 

   「(ラッキー、クッキー、もんじゃ焼きー)」

 

と喜んだ。 そう言えば、途中、何のための診断書なのか、病院から電話があった。 勿論、「特別障害者手当を申請するものです」とそのまま、答えた。 もしかしたら、身体障害者手帳の申請(10,800円)だと思っていたのだろうか?

 

診断書そのものは、私がリハビリを受けている間、妻が取りに行ってくれた。

 

   ――――――――――――――――

 

さて、気になる中身は?

 

問題は、「特別障害者」に該当するか否かであり、その条件の内、私はPSPのみによる内部障害なので、次の③を選んだ。

 

[手当てを受けることができる人は…]

  • 「令別表第2」の三~五のうち1つに該当し、かつ、「日常生活動作評価表」で10点以上となる方

 

[令別表第2]

   四 両下肢の機能に著しい障害を有するもの又は両下肢を足関節以上で欠くもの

   五 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するももの

 

[日常生活動作評価表]

  1 タオルを絞る(水をきれる程度)

        …

  8 階段の昇降

   (備考)おおむね全介助2点・半介助1点・介助なし0点とする。

 

キターーーーーッ、「指定難病医療受給者証」!!!

 

郵便受けを覗くと、県保健医療部より、私あての「親展」、「重要」が印刷された茶封筒が・・  しかも、封筒の片側が少し厚くなっている! これは、「指定難病医療費自己負担上限月額管理票」に違いない!

 

・・と言う事は、「指定難病」として、承認か!?!

 

中身を傷付けない様、もどかしい気持ちで、開封すると・・ 「指定難病医療受給者証」と「・・上限月額管理票」とが入っていた!!! つまり、指定難病として、承認されたのである。

 

正直、私は安堵した。 と言うのは以下の事があったからだ。

 

(I) 過去、「障害年金3級」から「(同)2級」への額改定請求において、PSP=Richardson Syndromeと誤解した審査官がいた。 即ち、私の疾患は、PSPではない・・と。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/03/30/080319 (の、② 疾病への無理解)

 

(2) F医師は、診断書中L-DOPAについて「① 使用中であり、② 有効である」を選択してしまった。 これにより、 PD(パーキンソン病)と誤解される可能性がある。

 

(3) F医師は、診断書にて、「PDと鑑別が可能である」とした。 一般的に、PSPのPDとの鑑別診断には、「L-DOPAの有効性の有無」がその最大の決め手となるが、上記(2)と矛盾する。

 

(4) 今回から、「判定」が入る。 (従来は、判定無しに、診断書通り決定していた。) 事実、今回、認定を受けられなかったPD患者がいた。

 

(5) 今回、一旦申請後に健康保険が変更になったので、「認可が遅れるかもしれません。 ただその場合、申請によりチャンと戻ってきますけど、ね。」と、県の職員に言われた。

 

以上の(1)-(4)の理由から、「もしかしたら・・」と思っていた。 これで、月額最大5,000円に収まる事になる・・ハズだった。 しかし、この後、驚愕の結果が待っていたのである。

 

リハビリ404―「そうだったのか!?!」

 12月中旬の今日は、リハビリの予約日だ。 そこで、妻の運転で総合病院に出掛けた、 まぁ、年末は病院の駐車場が混むので、気持、少し早目の出発とした。 どれ位混んでいるかと言うと、満杯で空席待ちのため駐車場に入れない車が、道路の左側を2~3ブロックも占有する事すら、ある・・と言う程である。

 

この所、診察券を私が預かり、「受診案内票」を出力しているが、万が一、駐車場が混んで妻が遅れる時は、自分だけで予診とリハビリとを受ける事が可能である。 

 

   ――――――――――――――――

 

さて今日は、空の車椅子を押しても、余りすくまなかった。 こうして診察券を再来機に通して、受診案内票を出力した。 そして、それを車椅子の背のポケットに入れ、エレベータまで、進んだ。 こうして妻と会い、エレベータで7階の外来リハビリ受付に到着した。

 

そしていつものM医師の予診を受け、待っていると、I士が声を掛けて来た。 こうして、空いている台を探して、施術の開始となった。

 

   ―――――――――――――――

 

さて、今回は、「リハビリテーション総合計画書」を作る回である。 そう、リハビリとしては今日が今月2回目であるが、初回はリハビリでなく、特別障害者診断書用の測定しか行っていなかったのだ。 そこで今回、終了時刻の10分程前に、I士が私に台に腰掛ける様に促した。

 

計画書には、予め固定項目が印刷されていたのであるが、私の様にかれこれ5年半も同じ症状で理学療法を受けていると、本来は可変項目であるべき(?)項目までが、恰も固定項目の様に印刷されていた。

 

それでもプライドからなのか、彼は2~3個書き足した。 そして紙を裏返して、訊いた。

 

   「リハビリの目標とか、こんな事をやって欲しいとか、ありますか?」

 

そこで、私は今困ってる症状を言った。

 

   「あのぉ・・ 後退歩とか、方向転換をスームースに、出来る様にしたい」

 

と申し出ると、彼は

 

   「じゃあ、チョット、やってみましょう」

 

と言い、私に立つ様に促した。 そして、姿勢を真っ直ぐする様に、言った。 そしてこんな事を、独り言の様にボソッと言った。

 

   「姿勢が真っ直ぐしていれば、(足が)すくんだり、突進(歩行を)しないのになぁ」

 

と。 それを聞いた私は、

 

   「そうだったのか!?! そう言う事だったのか!?!」

 

と自分自身の中で、何か分かった(≒悟った)様な気がした。

 

樹を切る(実行)

新年、明けましておめでとうございます。 本年も、拙ブログを宜しくお願い申し上げます。 さて、新年早々「切る」話題で恐縮ですが、未だ、去年からの課題が残っていました。 それが、掲題である。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/12/11/100153

 

12月の中旬、いよいよ、クイックガーデンのおじさんが来る日となった。 朝8:30~夕4:00の就労で、丸2日の予定を自身のタブレットのスケジュール表に入れていた。 もし、2日で終えられなかったら、半日、どこかで調整して再度やって来る・・と言う。

 

で、12月中旬の某日、朝8:30頃、「ピンポーン」と玄関のチャイムが鳴った。 出ると、見積もりに来たおじさんである。

 

   「お早うございます。 今日から、伐採と剪定を始めさせて戴きます」

 

と挨拶に来た。 玄関に出た妻は。

 

   「宜しくお願いします。 どうか、ケガ等なさらない様に」

 

と言い、おじさんは、庭に消えた。 暫くして、エンジン式チェーンソーの音が庭に響き亘った。

 

    ―――――――――――――――――

 

何しろ、お茶不要、トイレは借りない、喫煙は(敷地内では)吸わないし、最終日の仕上げチェック以外は、在宅不要なのである。 それでも、妻はペットボトルのお茶に菓子を添えて出していた。 すると、おじさんは大変恐縮して、帰り際に、深々と90度上半身を折って礼を言うのである。

 

 

予定では丸2日または2日半だった様だが、それでは終わらないと見たのだろう、2日目の午後に、応援を呼んだと言う。 その応援がおじさんの3男の末っ子だという。 見ると、チャンとクイックガーデンの服を着て、何処かに「今から、仕事に入る」旨の電話をしていた。 つまり、勤怠管理なのだろう。 きっと、3男はアルバイトに違いない。 ナタを使って、軽トラック上の樹の枝打ちをしていた。

 

もしかしたら、おじさんは(正)社員なのかも知れない。 8:30~16:00は、本当に良く働く。 そして、就業開始時と終了時には、会社に電話を入れているのだろう。 本日の行き先は、会社側は知っているので、タブレット(または、会社支給の携帯電話)のGPS機能で行き先と異なる居場所から電話してもバレてしまう・・様になっているのかも知れない。 

 

   ――――――――――――――――――

 

さて、半日を飛んで取り、全部の伐採と剪定とが終わった。 最後の切り株を自分の軽トラックに積み終わったら、おじさんが妻に「サインが欲しい」と言った。 きっと、作業完了報告書か何かの書類に、ボールペンでサインするのかと思ったら、またしてもタブレット上である。

 

専用ペンも無さそうなので、指で書いたら縮小されて「作業完了報告書」に印刷されていた。 ナルホド、時代である。 そして、帳合いであるホームセンターへの支払いの案内のスリップが入っていた。

 

勿論、後日、支払いに行った。

 

2017年(平成29年)を振り返って

さて、いよいよ2017年も残り十数時間となってしまった。 ここでこの1年を振り返ってみるのも、良い事だと思う。 そこで、私の今年の進行性核上性麻痺(PSP)の非典型例である純粋無動症(PAGF)を振り返って見よう。

 

先ず、私の病状であるが、私・個人としては、「僅かであるものの、進行している」と認めざるを得ない。 例えば、車椅子を利用する機会も増え、家の中でも杖や膝当てのお世話になり、自分で車を運転して出掛ける事も無くなった。 まぁ、この疾病が「緩徐進行性である」( http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2014/01/30/070719 )ので、仕方ない事のであろう。  

 

では、そのPSP-PAGFの治療は? 「リハビリを主体にし、薬物療法を補助的に」(S医師)なので( http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2014/04/06/060629 )、

 

先ずは主体であるリハビリについて。

  • ① 今年も保険証の切り変わりの6月上旬を除いて、毎週1回通った。
  • ② 今年の1月から新館7階に引っ越し、場所も広く、室内も明るくなった。
  • ③ 担当は、今年もI士であった。 ただ、ほぼ4回に1回位の割合で交替した。
  • ④ 施術の中心は、ストレッチ・マッサージ・トレーニングである。
  • ⑤ ADL、特に歩容の改善に効果あり。

 

続いて、補助的に行う薬物療法は?

  • ① 1月は前年12月から服用開始をしたノウリアスト(20mg/日)の奏効が継続した。
  • ② それでも体調は徐々に悪化、2月からノウリアスト最大量(40mg/日)になった。
  • ③ 6月、ノウリアストを中止してみたが、調子悪い。 2週間で、②の処方に戻す。
  • ④ 8月、FacebookPSP患者に著効だった処方を試すが、無効。 2週間で、②に。
  • ⑤ 10月、三環系抗うつ薬を試したい旨を申し出ると、「それは30年前の話し」として、代わりに(?)トレリーフ(25mg/日)を処方した。 安定するも、ノウリアストの時の様な「著効」は、無かった。
  • ⑥ 11月下旬、トレリーフ最大量(50mg/日)の処方となった。

 

最後は、気功についてである。

  • ① ほぼ2ヶ月に1回、施術を受けている。
  • ② 施術直後から、1週間程、最長2週間程体が軽くなる。
  • ③ 11月始めの施術では、「気を目一杯入れて置いた」ためか、11月は調子良かった。

http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/11/29/090029

 

その他のトピックとして、行政手続きを遡及しリストしよう。

  • ① 4月、市役所にガソリン券の受給に行く。
  • ② 5月、ハローワークに行き、「受給期間延長」の申請状況を確認した。
  • ③ 6月、協会けんぽから、国民健康保険に加入した。(手続きは、市役所)
  • ④ ③を保健所(県の機関)に報告した。(指定難病医療受給者証の訂正)
  • ⑤ 7月、指定難病医療受給者証の申請を、保健所で行った。
  • ⑥ 8月、後期高齢者医療保険に加入し、1割負担となった。(手続きは、市役所)
  • ⑦ ⑥を保健所に報告した。(指定難病医療受給者証の訂正)
  • ⑧ 12月、特別障害者手当の申請を行う。
  • ⑨ 12月、⑥を受け限度額適用・標準負担額減額認定証を申請し、交付を受けた。(市役所)
  • 10 12月、⑤が承認されたので、(同)受給者証を持ち、難病手当を市に申請した。

 

まぁ、色々あるもんだ。

 

リハビリ403―「薬が効いていないと・・」

 

さて今日は、リハビリの予約日であるが、今回は通常のリハビリでなく「特別障害者」申請用診断書の空欄を埋める日だ。 空欄と言っても、主に関節の可動域の角度を記入する様になっている。 

 

そこで、一応、いつものM医師の予診を受け、妻が受付に受診案内票と診断書を出すと、受付嬢が後者をI士に渡してくれた。 やがてI士が現れて、リハビリ室まで杖と彼のエスコートを頼りに、歩いて行った。 と言うのも、私がI士に呼ばれて、椅子から立ち上がろうとした時、妻が

 

   「今日は、何か・・ 調子悪いみたいなんですぅ・・」

 

と添えたからだろうか? 

 

   ―――――――――――――――――――

 

事実、調子悪いのである。 例えば、病院の正面玄関で車椅子を押しながら脚がすくんで、小刻み歩行になってしまった。

 

振り返れば、最近増えた薬と体調との関係は、不思議だ。

 

  •   9月 トレリーフ25mg × 0 : 体調 悪い
  • 10月 トレリーフ25mg × 1 : 体調 悪い
  • 11月 トレリーフ25mg × 1 : 体調 良い(11月早々、気功へ)
  • 12月 トレリーフ25mg × 2 : 体調 悪い→中程度に

 

こう見ると、気功の施術の効果が1ヶ月続いた・・と考えると、合理的である。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/12/09/073942

 

   ――――――――――――――――――――

 

さて、I士は私の脚・腕・首・手・指の関節を動かしながら、左右の可動域を順次、測定して行った。 やがて、記入が終了し、いよいよ通常のリハビリを行う・・のかとおもったら、どうやらこれで終わりの様だ。 私がリハビリ室内の壁時計を見ると、定刻10分前だった。

 

リハビリは、20分で1単位なので、今からでは無理である。 測定に結構時間を要した事に驚いた。 

 

   ―――――――――――――――

 

さて問題は、11月との体調のギャップである。 I士から見れば、今は×でも11月当時〇または△の項目もあるだろう。 でも、これは事実なので、そう説明するしかない。 そこで、私が

 

   「薬が効いていないと、こんなモンなんです」

 

と、ADLの各項目の〇×△を示すと、彼は項目を読み、

 

   「この評価(〇×△)は、センセ(=医師)が書いたんですか?」

 

と、訊いてきた。 勿論、私は正直に

 

   「そうです」

 

と答えたが、彼は更に、

 

   「この時は、今日より体調が悪かったんですか?」

 

とツッコミを入れて来た。 まぁ、体調を数値で表すのは難しいので、

 

   「えぇ・・」

 

と答えた。

 

   ――――――――――――――――

 

こうして記入が終わったが、料金は発生しないと言う。 そこで診断書を「診断書受付」に持って行って、「診断書申込書」を記入し、完成をお願いした。 すると、受付嬢は、

 

  • 完成までに2週間程かかるので、出来上がったら電話連絡をする。
  • 先に会計10,800円を済ませ、領収書と共にこの受付に来て欲しい。
  • 領収書を確認し、診断書申込書の控えと引き換えに、診断書をお渡しする。

 

と説明した。 これに対し、妻は

 

   「10,800円もするんですか!?!」

 

と驚いて見せた。

 

診察201712―2

 

さて、いよいよ診察である。 先ずは、診断書の用紙を妻がT医師に渡した。 すると、彼女は用紙をチラッと見て、

 

   「えーーとぉ・・ 今回は、『特別障害者』ね! 前回(の障害者手帳申請用)の診察から、もう1年経つのねぇ・・」

 

とモニタ-を見て、感慨深そうに言った。 妻が、小さく相槌を打った様な気がした。 更に、

 

   「書く事って・・ (身障者)手帳用も障害年金用も(診断書は)同じ様な事を書くのよねぇ」

 

と言い、各項目を見て行った。 そして、ADLの項目を記入し始めた。 記入方法は、一人で出来るものに「〇」印、介助が有れば可能なものに「△」印、出来ないものに「×」印を付けて行くものである。

 

私は診察前に、診察に際しての心構えを、妻に言って置いた。

 

   「診察での主役はアナタだよ。 いかに私の介護が大変かを正直に訴えてね。 もし、私がワープロで(診察毎に、F医師に)メモを起こしている・・と言われたら、『それは、薬が効いている間に・・』と、チャンと答えるんだよ」

 

と。 すると、T医師は項目毎に、①妻に質問し、②自分で診察し、或いは、③私の様子から推定して、埋めて行った。 例えば、

 

   〇 タオルを水が滴らない程度に、絞れる。    : ①

  • 紙を引き抜けない程度に保持できる。 : ②

           ・・・

   × 階段を降りられる。                                   : ①→③

 

等である。 そして、〇を0点・△を1点・×を2点として合計し、10点以上で「特別障害者」の認定を得られる可能性が出て来る。

 

   ―――――――――――――――――――――

 

こうして、一応、全項目に評価が付き、残るは関節の可動域の測定のみとなった。 これに関して、T医師は、

 

   「次回のリハビリの予約が、12月〇日にあるようなので、当日、理学療法士に測定して貰って下さい」

 

と言った。 そこで、我々はT医師に礼を言って、診察室を後にした。

 

   ―――――――――――――――――――

 

さて、上記以外の、T医師とのやり取りを幾つか紹介しよう。

 

(1)  T医師            :「ご主人、ワープロは(打てるの)?」

   妻                  :「午前中は、大丈夫なんです。 ただ、昔は『バラバラバラバ

          ラー』って、もの凄く早かったんですけど、この頃は『ポツ・ポ

          ツ・ポツ』なんですよ。」

 

(2) 妻                 :(私に)「ホラッ、真っ直ぐ(車椅子に)座ってぇ!」

  妻                  :(T医師に)「センセ、主人はいつも、こうやって右に傾くんです

         よ。 ご飯の時なんか、『ほら、味噌汁がこぼれるわよ』といつも

         言ってるんですけど・・」

  T医師           :「本人にとって右に傾いた方が自然なのよねぇ・・」

 

(3) 妻                 :(私に)「ホラッ、チャンと目を開けてぇ!」

  妻                  :(T医師に)「センセ、主人はいつも、こうやって目を閉じてるん

         ですよ。」

  T医師           :「目を閉じている方が、楽なのよねぇ・・」